情報伝達から新たな芸術表現の域へ。「パリ・グラフィック―ロートレックとアートになった版画・ポスター展」

Divan Japonais LACMA 59.80.19i 展覧会ニュース

【東京23区】丸の内の三菱一号館美術館では、「パリ・グラフィック―ロートレックとアートになった版画・ポスター展」が開催されます。会期は、2017年10月18日(水)~来年2018年1月8日(月・祝)まで。

*こちらの展覧会は会期が終了しております。

Divan Japonais LACMA 59.80.19

グラフィック・アートの原点

19世紀末のパリ、様々な芸術運動が勃興するなか、版画は新たな芸術表現を切り拓く重要なメディアとなりました。
それまで単に複製や情報伝達のための手段でしかなかった版画は、トゥールーズ=ロートレックや世紀末の前衛芸術家たちにより、絵画と同じく芸術の域まで高められ、それらを収集する愛好家も出現しました。一方、大衆文化とともに発展したポスター芸術をはじめ、かつてないほど多くの複製イメージが都市に溢れ、美術は人々の暮らしにまで浸透しました。 (美術館サイトより

世紀末パリにおいて、「グラフィック・アート」はまさに生活と芸術の結節点であり、だからこそ前衛芸術家たちの最も実験的な精神が発揮された、時代を映すメディアであったと言えるでしょう。(美術館サイトより


同展は、三菱一号館美術館所蔵や、アムステルダム、ファン・ゴッホ美術館のコレクションから、リトグラフ・ポスターなどを中心に、油彩・挿絵本等を加えた約140点を展示。
現在同館では、ロートレックのグラフィック・コレクションを250点余り所蔵しているそうです。その所蔵の中で≪ムーラン・ルージュのイギリス人≫に関しては、通常のエディションと、わずかなに刷られた作品の比較展示などもあります。詳細は美術館サイトより

18日には、ファン・ゴッホ美術館の学芸員の方の記念講演会が開催。その他のイベントスケジュールは、美術館サイトよりコチラをどうぞ。

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック

1864-1901
南フランスのアルビで生まれる。

ミュシャと並ぶ20世紀初頭ポスター美術の先駆者。
パリ・モンマルトルで娼婦や夜の盛り場に集まる人々を生き生きと描き、1891年「ムーラン・ルージュのラ・グリュー」が認められたことからポスター画家としての地位を確立。(ギャラリーボヤージュサイトより

子どもの頃から身体が不自由だったロートレック。わずか36歳の短い生涯でした。

展示構成は

はじめに.「高尚から低俗まで」、2.「庶民向けの版画」、3.「知的階層向けの版画」に分かれて紹介。ロートレックだけでなく、ボナール、モーリス・ドニ、ヴュイヤールなど印象派やナビ派の版画も展示。出品作品リストは、美術館サイトよりコチラをどうぞ。(pdfデータ)。

インフォメーション

会場名:三菱一号館美術館
住所:東京都千代田区丸の内2-6-2

美術館サイト

ちなみに…
三菱一号館美術館では、同展よりこれまで休館日だった月曜日を数日開館して、展示室内で声の大きさを気にせず、作品鑑賞ができる「トークフリーデー」を実施するそうです。詳細は美術館サイトよりコチラを。

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